知っているようで知らない?ウイングチップシューズのこと

ウイングチップのシューズといえば、つま先がWの靴ね、と知っている人がほとんど。 ブローグ、セミブローグとなると?全部ウイングチップじゃないの?となる人もいるのでは。 今回は、そんなブローグ系のシューズに関して。

目次

ウイングチップ

「ウイングチップ」といえば、まさに上記画像のようなシューズですね。
厳密にはトゥに翼(「W」ING)のような切り替えしが入っている靴の総称です。

おしゃれな飾り?

もちろん今では、カジュアル感やトラッドな雰囲気を出すのに大活躍なデザインですが、
やはりデザインには意味があります。
まずは、殆どのウイングチップの靴に施してある「メダリオン」

そもそも、ウイングチップ、ブローグ系の発祥が16~17世紀にスコットランド、アイルランドで履かれていた労働靴とされており、雨などの水に濡れても平気なようにつま先部分の革を2重にし、通気性の確保のために多数の穴が施されていました。
この靴が19世紀頃にイギリスに渡り、英国貴族がハンティングなどに使用する「カントリーブーツ」として
デザイン面も洗練されていきました。

トリッカーズの「カントリーブーツ」
堅牢な作りはまさに田舎(カントリ-)を散策する為のブーツですね。

ブローグ

ウイングチップとセットで耳にする「ブローグシューズ」
端的に言うと「穴をあけた装飾が施された靴」です。
つまりウイングチップ=ブローグ?となりがちですが、実は様々な種類が!
ここからはブローグの種類をご紹介。

フルブローグ

上画像のような、イメージ通りのウイングチップが「フルグローブ」。
メダリオンとパーフォレーションが施され、ギザギザにカットされたピンキングが特長です。
画像は、別記事にもある「FELLOWS」のフルブローグ。
シャープな木型でビジネスにも勿論OKです。

セミブローグ

トゥの部分がストレート(つま先がWから横一文字に)になったタイプを「セミブローグ」と
呼びます。
画像の「CITY FELLOWS」の商品だと、かかと部分がすっきりしていて、よりビジネスライクな
雰囲気に仕上がっています。

クォーターブローグ

CRISPIN(クリスピン)楽天市場
セミブローグからさらにスッキリ、メダリオンが入ってないものを「クォーターブローグ」と呼びます。
主張し過ぎず、シンプル過ぎずで扱いやすいデザインです。

アメリカンブローグ

CRISPIN(クリスピン)楽天市場
別名ロングウイングチップとも呼ばれ、
その名の通り、ウイングチップが踵部分まで長く伸びたデザインが特徴的な「アメリカンブローグ」
ウイングチップが米国テイストに変遷されたデザインですが、画像のLOAKのように現在は様々なブランドが採用しています。

その他名称

その他、説明なしの記述した箇所の補足など。
雑学感覚でお読みください。

パーフォレーション

この穴飾りもメダリオンと一緒で通気性向上のための穴です。

ピンキング

これは特に靴の製法ではないのですが、ギザギザにカットする製法を「ピンキング」と呼びます。
裁縫用品でもギザギザにカットするピンキングばさみがありますね。



革靴好きはうんちく好き

と言うと怒られてしまいそうですが、
やはり靴好きならその歴史、理由には惹かれてしまいますね。
ブローグ系の靴を見た時には、この記事の内容を思い出していただければ幸いです。



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